2023年8月21日から24日まで、愛媛大学社会共創学部の産業マネジメント学科・産業イノベーション学科・環境デザイン学科・地域資源スポーツ健康学科・地域資源農山漁村学科に所属する2-3年生12名が、南予水産研究センターで行われたフィールド実習に参加しました。この実習の狙いは、地域ステークホルダーと共同して、海洋環境の課題に実際に取り組むことです。
松山市から電車とバスを乗り継ぎ、参加学生たちは愛南町へ。実習の期間中は、南予水産研究センターの西浦ステーションに隣接する「うみらいく愛南」に宿泊しました。
実習のスタートとなる初日、愛南町水産課海業推進室の清水氏より、愛南町沿岸の「海洋プラスチックごみ」やウニの異常増殖に伴う「磯焼け」に関する詳しいレクチャーを受けました。清水氏は、現地の状況や町の取り組みについても紹介してくれました。
続く二日目は、「磯焼け」のテーマを深く学びました。まずは関連の文献や論文の研究からスタート。その後、南水研西浦ステーション前の海岸で、ウニ駆除の実地体験を行いました。この中で、ウニの種類や数量、大きさ、生殖腺の重量などのデータを収集。駆除には労力や時間のかかることを実際に身をもって感じることができました。実習は容易ではなく、ガンガゼウニやナガウニの鋭い棘が刺さるリスクがある中でも、学生たちは嬉々として作業に当たっていました。
三日目は、愛南町の海岸での海洋ゴミ収集活動を展開。文献調査により、海洋ごみ問題に関する科学的背景を学習した後、実際の海岸に漂着するゴミの種類や数量を明らかにしました。3時間の活動でも、すべてのゴミを収集するのは難しく、清水氏からはゴミの継続的な増加や取り組みの重要性についての説明も受けました。
実習の三日目の終わりには、愛南町在住の南水研学生が開催したBBQに参加し、学年間・学科間の交流を深めました。
最終日、学生たちはこれまでの学びを発表。教員からのコメントや質疑応答を通じて、実習の成果を振り返りました。この実習を通じて、学生たちは海洋環境の現状や課題、人間の自然への影響とバランスについて深く理解し、実体験から得られる学びの大切さを感じたと思います。このような実習が、社会共創学部の学生たちの将来に役立つことを期待しています。
今回、愛南町海業推進室の清水氏にはすべての活動において、参加学生への懇切丁寧な指導をしていただきました。また、愛南町在住の南水研学生はウニ駆除・ゴミ回収ボランティアやBBQを主催してくれました。皆様、ご協力ありがとうございました!
執筆者:実習指導教員 斎藤