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モンゴル・アウラガ遺跡で鍛冶工房を発掘

 チンギス=カンの本拠地「大オルド」とされるアウラガ遺跡はヘンティ県 デリゲルハーン郡に位置します。ウランバートルから東へ約250キロ,自動車 で約5時間かかります。
 加藤晋平先生(元國學院大学教授),白石典之先生(新潟大学教授)を代表と する日本チームとモンゴル科学アカデミー考古学研究所のメンバーとが共同し て,今年も発掘調査を実施しました。
 今年の発掘調査の目的は鉄器生産工房を発見すること。一昨年度(2005年度) には鉄器生産の際に生ずる残滓(スラグ,鍛造剥片)の廃棄場を発見しました。 それは大規模で,当時の生産量を十分に想像させるものでしたが,工人たちが汗 水たらした作業場そのものではありませんでした。今年はまさにその作業場を探 し出すことが求められました。
 その結果,狭い調査区ではありましたが,鍛冶の作業場を発見することが出来 ました。 しかも一時期ではなく,何度か時期を違えて操業していることもわかりました。 また近くに青銅器の生産工房もあったようです。
 モンゴル帝国を支えた鉄の実像をこれからも解明していかなければなりません。
 なお,今年度の調査(8月27日〜9月5日)の成果については,来年1月(詳細未定) にセンター主催で報告会を開催いたします。ご期待ください。

センター長 村上恭通

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モンゴル・日本調査隊メンバー チンギスの時代の鍛冶屋を掘る隊員
モンゴル・日本調査隊メンバー チンギスの時代の鍛冶屋を掘る隊員
 
遺跡はアウラガ川の右手(北側)、左手丘陵の裾にはチンギスも飲んだアラシャンの井戸がある。 朝日を浴びるチンギス・カン記念碑(アウラガ遺跡の)すぐ近く
遺跡はアウラガ川の右手(北側)、左手丘陵の裾には
チンギスも飲んだアラシャンの井戸がある。
朝日を浴びるチンギス・カン記念碑
(アウラガ遺跡の)すぐ近く

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