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センターの活動

11.第2回 国際シンポジウム

『鉄と帝国の歴史』


2008年11月29日、『鉄と帝国の歴史』と題し、第2回国際シンポジウムを開催しました。今回は日本・中国の研究者により、ヒッタイト帝国・秦漢帝国・モンゴル帝国における鉄という、時代・地域を超えた鉄の歴史的意義を議論しました。いずれも各地の遺跡・出土遺物の調査・研究から導き出された最新の成果に基づくものであり、多くの新しい知見を得ることができ、大変意義のあるシンポジウムとなりました。

遠藤理事によるごあいさつ 会場の様子
センター長遠藤 弥重太理事(無細胞生命科学工学研究センター長)より開会の御挨拶を頂きました。 会場の様子

大村先生 王巍先生
(財)中近東文化センター附属アナトリア考古学研究所所長大村幸弘先生による基調講演。ご自身の長年にわたるトルコにおける発掘調査から、ヒッタイト帝国における鉄の起源と社会的意義についてご報告いただきました。 中国社会科学院考古研究所所長王巍先生による基調講演。出土遺物と歴史文献から中国古代における鉄利用の移り変わりと各時代における意義を論じ、秦漢帝国における国家による鉄専売の実態についてご報告いただきました。
 
白石先生 シンポ
新潟大学超域研究機構教授白石典之先生による基調講演。文献史学による仮説を、実地の発掘調査により実証していく方法に基づき、チンギス・ハンの勢力拡大が、鉄資源を獲得していく過程に一致することを明らかにし、モンゴル帝国における鉄の意義を論じました。 シンポジウムにおける討論。
今回のシンポジウムを通じ、各時代・各地域の帝国における鉄の社会的意義が明らかになりましたが、そこには共通性が見いだせると同時に、各地域の独自性も具えていることが見えてきました。設立より一年を経過した当センターにとって、今後の指針を定めるためにも有意義な議論ができました。ご講演いただいた先生方、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

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