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センターの活動

4. 東アジア古代鉄文化研究センター設立記念国際シンポジウム

当センターでは,2007年10月27日にセンター設立を記念し,『中国 西南地域の鉄から古代東アジアの歴史を探る』と題して国際シンポジウムを 開催しました。中国成都市・重慶市より研究者を招き,当センターと中国と の共同調査の状況,最新の調査・研究成果などをご報告いただきました。ま たシンポジウムでは,共同調査の最新の成果を元に,中国西南地域における 古代鉄器文化の意義について討論を行いました。150名を超える参加者に ご来場いただき,大変意義のあるシンポジウムとなりました。ここでは,その 時の模様をお伝えします。

小松正幸愛媛大学長の開会挨拶 会場の様子
小松正幸愛媛大学長の開会挨拶 会場の様子

センター長村上教授 成都市文物考古研究所所長王毅先生
センター長村上教授により『中国における鉄の起源と波及』と題して,講演が行われました。はるか西方の西アジア・エジプトに始まり,ユーラシア大陸を横断して中国へ伝わるダイナミックな鉄文化の歴史を説き明かしました。四川をはじめとする中国西南地域の鉄文化も,この流れの中で捉えることができます。 成都市文物考古研究所所長王毅先生による講演です。『中国西南地域・成都平原における鉄器文化前史』と題し,新石器時代〜戦国時代の,鉄が出現する以前の四川の歴史について語ってもらいました。有名な三星堆遺跡や金沙遺跡の最新の資料なども紹介してもらい,四川古代史の濃密さを理解することができました。
 
四川大学歴史文化学院副教授李映福先生 重慶市文物考古所所長鄒后曦先生
四川大学歴史文化学院副教授李映福先生の講演です。李先生には,『成都平原における製鉄遺跡の調査成果とその意義』と題して,当センターと中国との共同調査のきっかけから最新の成果までを紹介していただき,またそれが国内外の学会に大きな影響をもたらし,東アジア考古学にとって非常に重要な成果であることを説明していただきました。 重慶市文物考古所所長鄒后曦先生には,『長江三峡地区出土の初期鉄器と研究成果』と題して講演を行っていただきました。これまでほとんど研究がなされなかった三峡ダム水没地区の出土鉄器を集成し,詳細なデータを用いてその歴史的意義を説き明かしました。フイゴなど重要な製鉄関連遺物も紹介していただきました。
 
講演後のシンポジウム 1 講演後のシンポジウム 2
講演後のシンポジウムでは,村上教授をコーディネーターとして,王毅先生・李映福先生・成都市文物考古研究所周志清先生に,討論を行っていただきました。共同調査の最新の成果を紹介しながら,製鉄遺跡発見時の驚きや,その重要性などを語っていただくとともに,四川の鉄器文化が中国西南地域の歴史にどのような影響を与えたのか,先生方それぞれの研究分野から多様な考えを聞かせていただきました。
 
シンポジウム後の交流会 1 シンポジウム後の交流会 2
シンポジウム終了後,交流会を行いました。様々な分野の方々にご参加いただき,大変実りあるものとなりました。成都市・重慶市の先生方,参加してくださった皆様,関係者の皆様,本当にありがとうございました。

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