防災情報研究センターニュース
第60号 2008.11.11
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<案内>特別講演「地震を知って震災に備える」開催のご案内<案内>特別講演「地震を知って震災に備える」開催のご案内
愛媛大学グローバルCOEプログラム「先進的実験と理論による地球深部物質学拠点」 発足記念フォーラムが開催されます。その中で、「地震を知って震災に備える」と題した特別講演も行われますので、多 数のご参加をお待ちしております。
【日時】平成20年12月1日(月) 15:00〜17:15
【場所】愛媛大学 グリーンホール
【プログラム】
開会挨拶 小松 正幸 (愛媛大学学長)
特別講演 尾池 和夫氏 (京都大学前総長)
COE概要説明 能勢 眞人 (愛媛大学理事)
研究拠点紹介 入舩 徹男 (愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター長)
閉会挨拶 遠藤 弥重太 (愛媛大学理事)
<講師:尾池 和夫京都大学前総長 略歴>
東京都生まれ。私立土佐高校から京都大学理学部地球物理学科に進学し、卒業後 は京都大学防災研究所助手、同研究所助教授、京都大学理学部教授、同大理学部長 及び同大副学長を経て、2003年12月から2008年9月まで京都大学総長を務められる。
この間、地震学会委員長、地震予知連絡会委員、日本学術会議地震学研究連絡委 員会委員長等の要職を歴任され、地震学第一人者として活躍される。
【主催】愛媛大学、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター
【申込み・問い合わせ先】
氏名、所属、連絡先(TEL、E-mailアドレス等)を記載し、下記までメール又は FAXでお申し込み下さい。《11月14日(金)締切》
愛媛大学研究支援部 研究支援課
TEL:089-927-8144 / FAX:089-927-8905
E-mail:kikakuse@stu.ehime-u.ac.jp
※今回の主催は防災情報研究センターではありませんので、申込み先等ご注意下さい。
第59号 2008.10.31
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<報告>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第11回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(最終回)
今回のシリーズはこれで最終回です。今回は久保興業BCP委員会の事務局の担当をされ ている、久保興業環境保全・安全管理室長 中川 勲様から、感想を投稿いただきましたの で配信させていただきます。×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×・×
皆さんこんにちは。久保興業株式会社の中川 勲と申します。私は、BCP策定委員 会の中で事務局を担当しております。
BCP策定の経緯については、皆さんもご存知のことと思いますが、その中で社長よ り一言、「BCPの事務局をよろしく」と始まった訳ですが、“BCP?何のこっちゃ” が最初の印象でした。ましてや事務局となれば色々と準備やら資料の整理等大変な持ち 場になるなーと思いました。しかし、幸いなことにBCP策定期間が短期でなく長期で 進めて行くとの事なので一安心しました。
さて、BCP策定委員会の感想ですが、初回はみんなの意見が手探り状態で、前向き の者、参加のみの者、横向きの者と色々でした。まあ考えて見れば、災害を想定するに しても程度の問題、担当部門か会社全体で考えるのかがはっきりしない、又マニュアル としての策定となるので様式にとらわれる傾向もありました。
第2回の策定委員会は、とりあえず担当部門のことを考えて進めて行くようにしまし た。その中で、少し周りの事も考えつつ、先の事も頭に置くようにして順番に進めるの ではなく他の事と関連性があれば前後しても大丈夫です。としました。
第3回は今までと少し進め方を変えて、想定を絞って進めました。BCPが発動され た時、最初にする事は?から始めるとみんなの考えが同じ方向に進んで行き、更に周り の事まで考えが及び議論する時間が足りない位でした。
結果、他の様式に関連する意見がたくさん出て事務局としては大変助かりました。委 員会の進め方は、愛媛大学の鳥居先生にアドバイスを頂いて方向性を見誤らない様に進 めて行きたいと思っています。
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:::募集:::
防災情報研究センターでは、私たちと一緒にBCPを策定する企業を募集しています。
希望される企業の方は、メルマガ事務局まで、ご連絡ください。
(本研究は、(社)四国建設弘済会の研究助成の一貫です。)
第58号 2008.10.30
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第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第10回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第10回)
議論を通じて業務フローとして、「非常参集=>本部設置=>安否確認=>負傷者対応」 が確定し、それぞれの業務を実施する時の検討課題を抽出することができました。また、重要業務A2次災害の防止についても、「参集=>現場確認=>応急対応=>関係 機関への連絡」のフローが出来上がりました。
委員会の議論を受けて、担当部署が中心となってガイドブックの様式に記入することにし ました。こうした議論を踏まえることにより、様式に記入するポイントを理解しやすくなり、 効率がよくなるのではないかと思います。
議論全体を通じて感じたことは、建設企業は災害発生時の状況をイメージできる能力を持っ ている、ということです。事務局とは、ガイドブックの様式が不足なく抽出されることを確 認しながら、事前に業務フローと検討課題ついて議論して委員会に臨みました。
今回取り上げた2つの重要業務について、委員会の議論から事前の想定していた業務フロー と検討課題をほぼ抽出することができました。
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第号 第57号 2008.10.28
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<報告>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第9回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第9回)
頭の中では安否確認までイメージが出来上がってほっとしていましたが、最後の詰めが残っ ています。「安否未確認者の対応」、「負傷者の対応」です。「安否が確認できずに困ったことがあった」、「会社から遠いところに住んでいる社員をど うすれば良いか」、「安否確認はある段階で規模を縮小しないと次の業務に支障になる」と いう意見が出されました。
勤務時間内については、「家族の安否確認の方法を決めておかないと、社員は安心して業 務に専念でない」ということで、勤務時間内のフローに「家族の安否確認」を追加すること になりました。また、「議論に参加していれば、何をすればいいのか分かるが、紙の計画を 配布しても全員に浸透させることは困難」、「安否確認のシステムが上手く機能できるか、 訓練が必要だ」、「訓練をしながら改善していけばいいんだ」などBCM(Business Continuity Management)サイクルの議論に発展しました。
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第56号 2008.10.24
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<報告>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第8回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第8回)
重要業務@社員・家族の安全の確保の続きです。 「参集しても社屋が倒壊しているかもしれないので、代替拠点を指定しておかないとなら ない」ということで、対策本部の設置、代替拠点の指定が次の業務になります。 「社長は大洲に住んでいるので、当面は代理者が指揮を執らないとならない」 「代替拠点もあまり遠いと意味がない」 「あそこが近くで良いのでは?」 「代替拠点も複数指定しておいた方が良いのでは?」 と、検討しなくてはならない事項が抽出されました。 次に「電話が不通の場合の安否確認の方法を決めておかないといけない」 「非常時連絡網があるので、参考にしよう」 「携帯メールや伝言ダイヤルを利用しよう」 「総務だけで安否確認できないので、各部署で集約した結果を総務でまとめたほうがいい」 などの意見が出ました。 == :::募集::: 防災情報研究センターでは、私たちと一緒にBCPを策定する企業を募集しています。 希望される企業の方は、メルマガ事務局まで、ご連絡ください。 (本研究は、(社)四国建設弘済会の研究助成の一貫です。)第55号 2008.10.22
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<報告>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第7回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第7回)
重要業務@社員・家族の安全の確保について議論を始めました。まずは、「誰か本社に来ないといけない」というこで、非常参集の議論になりました。
「勤務時間中と勤務時間外では業務の内容が変わる」という意見がだされ、まず勤務時間 外について議論しました。
「参集者は、本社の近くの人でないと徒歩では来れない=>非常参集者は全社の中から 選ぶ必要がある」、「非常参集者が被災していたらどうする=>代理者も決めておく必要 がある」など非常参集者リストの作成の検討方針が決まっていきました。
議論の中で「消防団、自主防災組織の活動で参集できないかもしれない」、「近所で困っ ている人を残しては参集できない」との意見がありました。これが、地方の企業の特徴の 1つではないでしょうか。
私は、社員が地元と企業の板挟みにならないためにも、BCPを作成して地域・行政に 建設企業の社会的な責務についての理解を得ておく必要があると感じました。
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第54号 2008.10.20
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<報告>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第6回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第6回)
次に重要業務の設定です。前回の委員会の後、各部署から改めて重要業務を提出していた だきました。事務局で検討して重要業務を次の6つとすることにしました。@社員・家族の安全
A2次災害の防止
B重要取引先等への情報提供
C契約・協定に基づく災害時業務
D重要な災害復旧業務への対応
E災害ボランティア
BCPは、目標復旧時間内に重要業務を実施するための計画です。そのためには、それぞ れの重要業務について、いつまでに、誰が、何をするのか、何を準備しておかなければなら ないのかを検討することが必要です。そこで、委員会ではそれぞれの重要業務について業務 フローを作成して、その業務を実施するために必要な検討項目を抽出することにしました。 検討の優先度にしたがって、地震時についてまず検討することにします。
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第53号 2008.10.17
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<報告>第2回 落石防護ネット公開実験を実施しました。第2回 落石防護ネット公開実験を実施しました。
愛媛大学防災情報研究センターでは、地盤工学会四国支部ならびに落石対策技術研究会 と共催で、10月10日(金)に南国市で第2回落石防護ネット公開実験を行いました。今回の 実験は重さ2tの重錘を、落差20mで落下させて、運動エネルギー340キロジュールで落石防 護ネットに衝突させたものです。実験の詳細は、HP ( http://www.ccr.ehime-u.ac.jp/dmi/download/bougonet_2.doc )
に掲載しています。実験でいくつかの課題が浮き彫りにされました。これらの課題への対 応を急いで、できるだけ早い内に500キロジュールの衝突エネルギーでの実験を実施する予 定です。
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第52号 2008.10.16
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<報告>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第5回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第5回)
災害の総括として、検討の優先順位を付けてもらうことにしました。リスクは、その災害・事故の発生確率と被害額の積で評価されます。発生確率が低い (めったに起きない)災害・事故でも被害額が大きければリスクが高いと評価されます。
発生確率が高い(頻繁に発生する)災害・事故でも,被害額が小さければリスクは低いと 評価されます。
リスクへの対応の優先度としては、1.発生確率が高く、被害が大きい災害、2.発生 確率が低いが、被害が大きい災害、3.発生確率が高いが、被害が小さい災害の順に高い といわれています。
また、前述の1の災害に対しては積極的なリスク軽減対策を検討する必要がありますが、 2の災害については、災害保険の検討も有効な手だといわれいます。一方、3の災害は、 軽減策とともに事後処理が重要だと考えられます。
検討の優先順位は、被害額から、1.地震、2.洪水、3.雷となりました。
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第号 第51号 2008.10.10
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<案内>第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第4回/全11回)第3回 久保興業(株)BCP策定委員会が開催されました。(第4回)
BCPの策定を躊躇する原因の1つに、定量的な被害想定に費用がかかる点があるのでは ないでしょうか。被害想定には、災害時に何が使えて、何をしなくてはいけないのか、を考える重要な前提 条件を与えます。しかし、被害想定の精度は、対策のコストとのバランスがとれていなけれ ばなりません。コストがかかる対策であれば、被害額やその被害が経営に与える影響度を定 量化する必要がありますが、コストのかからない対策も多くありますし、コストをかけずに 済ませる方法を考えることが重要だと思います。
検討の初期段階では、被害想定は項目をリストアップすることを目標にして、重要業務の 継続のための検討に進む方が議論しやすいと思います。重要業務を継続する具体的な検討に おいて、「この資源は被災していないのか」と考えた方が考えやすいからです。
また、必要以上の項目と精度での被害想定の検討を避けるという意味でも、被害想定と重 要業務の継続の検討はスパイラルに議論を進める方がいいのではないかと思います。
さらに、重要業務の遂行に直接関係ない被害でも、それによる2次災害が発生すると社会 的な影響が大きく、優先して対応せざるをえなくなり、重要業務の遂行の障害になる恐れが あるので、2次災害の危険性の有無を把握しておくことは重要です。
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